【はじめにお読みください】
本記事は、筆者がコロナ後遺症の療養中に学び、実践した個人的な体験記録です。
特定の療法や栄養素の効果を保証・推奨するものではなく、医療行為に代わるものでもありません。
体調に不安のある方は、必ず主治医や専門の医療機関にご相談ください。
自然は神様からの贈り物。
こんにちは、ナチュラルトレードライフです。
「心と体はつながっている」
病気と心には、少なからず関係があると私は考えています。
自分には関係ないと思う方も多いかもしれません。
ですが、過去の出来事や言葉の影響は、自覚がないまま今の考え方や感じ方に残っていることがあります。
過去に言われた一言が今でも心に残っていたり、人の評価を必要以上に気にしてしまったりすることも、その一つです。
私はHSP気質に加えて、支配的な親のもとで育ち、否定的な言葉を多く受けてきました。
そのため、幼い頃から親の顔色や空気を読むことが当たり前になっていました。
人の表情や雰囲気に敏感で、我慢することが多く、ストレスをため込みやすい性格だったように思います。
その考え方のクセは、大人になってからも続いていました。
そして、その「物事の受け止め方のクセ」は、心理学では「認知の歪み」と呼ばれます。
認知の歪みが強くなると、ストレスを感じやすくなり、心だけでなく体の不調にもつながることがあります。
幼い頃からの傷に心当たりがある方も、自覚がない方も、一度、ご自身の認知の歪みを確認してみませんか。
認知の歪みの種類を知ることで、今まで何となく生きづらかった理由に気づけるかもしれません。
その気づきは、心だけでなく、なぜか続いていた体の不調と向き合うヒントにもなります。
※ 本記事は、精神科医デビッド・バーンズ氏の著書を参考文献として作成しています。
内容の監修・推薦を受けたものではありません。
認知の歪みとは

それでは、物事の捉え方の中心となる「認知の歪み」についてお話ししています。
10種類の認知の歪み
「認知の歪み」とは、幼い頃から身につけてきた「物の捉え方のクセ」です。
「クセ」になっているため、自分では気づかないまま、無意識にその考え方を繰り返しています。
そのため、その考え方が今の状況に合っていなかったり、自分自身を苦しめるものであったりしても、気づかずに過ごしていることが少なくありません。
この10種類を知ることで、ご自身の「物事の捉え方のクセ」を確認することができます。
あなたはいくつ当てはまりますか?
ひとつでも思い当たるものがあれば、それは「考え方のクセ」かもしれません。
1.全か無か思考(白黒思考)
物事を「成功か失敗か」「0か100か」で考えてしまうクセ。
少しでもうまくいかないと「全部ダメだ」と感じてしまう。
「失敗したくないから挑戦しない」という完璧主義も、この一種です。
2.一般化のし過ぎ
一度の嫌な経験から「いつもこうだ」「どうせまた同じ」と決めつけてしまう思考です。
本来は一度の出来事であっても、それが永遠に続くように感じてしまいます。
3.心のフィルター
良い出来事よりも悪い出来事ばかりに目が向いてしまう思考です。
全体ではなく、一部のネガティブな要素だけを強く捉えてしまいます。
褒められても「でも、ここができていない」と否定してしまうことがあります。
4.マイナス思考
良い出来事があっても、それを打ち消してしまう思考です。
もともと人は危険を避けるためにマイナスに注目しやすい傾向がありますが、それが強く出すぎると生きづらさにつながります。
5.結論の飛躍
根拠がないまま、悪い結論を決めつけてしまう思考です。
心の読みすぎ(相手が何を考えているか決めつける)
「返信がない=嫌われた」と思い込んでしまう。
先読みの誤り(悪いことが起きると決めつける)
「このまま良くならないに違いない」と未来を悪く決めつけてしまう。
6.拡大解釈と過小評価
自分の失敗は大きく、成功は小さく見てしまう思考です。
一方で他人の成功は大きく見えてしまう傾向があります。
自分の成果を、他人を褒めるように見てあげることも大切です。
7.感情的決めつけ
「こう感じるから、きっとそうだ」と感情を事実のように扱ってしまう思考です。
不安を感じると、その不安を裏付ける理由ばかり探してしまいます。
8.すべき思考
「〜すべき」「〜しなければならない」というルールで自分や他人を縛る思考です。
この思考が強くなると、人間関係にもストレスが生まれやすくなります。
自分にも他人にも、少し柔らかい視点を持つことが大切です。
9.レッテル貼り
一つの失敗から「自分はダメだ」と人格全体を決めつけてしまう思考です。
「どうせ私なんて…」とレッテルを貼り続けると、その通りの自分像を無意識に作ってしまうことがあります。
また、他人へのレッテル貼りは相手の見え方を固定し、人間関係を傷つける原因になることもあります。
10.個人化(自己関連付け)
本来は自分の責任ではない出来事まで「自分のせいだ」と感じてしまう思考です。
身近に責任転嫁する人がいる環境で起こりやすく、境界線が曖昧になりやすい特徴があります。
そのため、他人の責任と自分の責任を、自分なりに整理しておくことが大切です。
陥りがちなパターン(経験談からの具体例)

ここからは、陥りがちなパターンを、私の経験を具体例として、詳しく解説していきます。
全か無か思考(白黒思考)
「勉強や仕事を頑張りすぎてしまう人」に、特に意識して読んでいただきたい内容です。
私は、幼い頃から親に否定されることが多くありました。
そのため、思春期の頃は、自分が完璧でいれば、否定されないのではないかという偏った考え方を持ってしまっていました。
その当時は、完璧でいることが、自分を守る唯一の方法だと思い込んでいました。
否定されないために、怒られないために、いつの間にか「完璧でなければならない」が自分の中の当たり前になっていました。
大人になり、早い段階で、そのことに気づくことはできました。
しかし、身についてしまったクセは、なかなか抜くことが出来ず、苦労しました。
心の読みすぎ(感情的決めつけ)
「他人の評価を気にしすぎてしまう人」に、特に意識して読んでいただきたい内容です。
私は、親からいつも否定されていた経験から、親以外の他人との間でも「否定されるのではないか?」という怖さが付きまとっていました。
他人は優しいものというよりも、否定されるものというイメージが強かったのです。
元を正せば「他人は自分を否定してくる存在だ」という初期設定(イメージ)が親によって刷り込まれていたからです。
親に限らず、学校や職場などで日常的に強く叱られる環境にいた方にも、こうした傾向は見られるのではないでしょうか。
こんな心持ちでいれば、他人との交流で疲れ果ててしまいます。
常に気を遣い、嫌われないようにしていたような気がします。
今振り返ると、そうした緊張状態が長く続いたことが、体にも影響していたのかもしれません。
すべき思考
「こうするのが普通」「こうするべきでしょ」
こんな言葉をかけられて育ってきた方や、ついこういった言葉を使いがちな方に、特に意識して読んでいただきたい内容です。
身近な大人である親や学校の先生のグセ、会社の上司の口グセ、あるいはテレビなどで見聞きする専門家の繰り返しの主張を通して、「そうすべきなのだ」と感じたことはありませんか?
親や身近な大人から「こういうのが普通」と言われ続けると、「そうではない自分が普通ではない」「こうすべきことができない自分はダメなんだ」というネガティブな感覚を抱きやすくなります。
そのため、「普通」や「こうあるべき」に従うように頑張り続けてしまうことがあります。
そして、恐ろしいことに、そうした言葉に苦しさを感じているにもかかわらず、その感覚が当たり前になっているため、知らず知らずのうちに自らも使ってしまうことがあります。
実際は、「普通」の定義なんてありません。
その言葉は、その人自身の価値観を表しているにすぎません。
さらに、「普通」は時代や家庭、地域によっても大きく変わります。
他人の価値観を合わせようと思えば、苦しくなるのは、当然です。
自分の価値観を大切にしてもいいのではないでしょうか。
「~すべき」という新たな罠
認知の歪みを知ると、「この考え方はやめなきゃ」「もっとポジティブにならなきゃ」と思ってしまう人もいるかもしれません。
でも、それもまた「べき思考」の一つです。
人は嫌なことがあれば落ち込みます。
「今日は運が悪かった。」「どうして私ばかり…。」
そう思うこと自体は、とても自然な反応です。
問題なのは、そうした考えにとらわれ続け、自分を苦しめてしまうことです。
「ポジティブにならなきゃ」と思うことは、今のネガティブな自分を否定することにもつながります。
特に、真面目な人や、これまで一生懸命頑張ってきた人ほど、「もっと頑張らなければ」「変わらなければ」と考えてしまいがちです。
だから、かえって苦しくなってしまうことがあるのです。
ネガティブに感じても大丈夫です。
まずは、「今、自分はそう感じているんだな」と、その気持ちを認めてあげてください。
そのうえで、
「つらいよね。」「そう感じるのも無理はないよ。」
「でも、以前も乗り越えられたことがあったよね。」
そんなふうに、自分に優しく声をかけてみてください。
すると、「もしかしたら別の考え方もあるかもしれない」と少しずつ視野が広がり、無理にポジティブになろうとしなくても、自然と気持ちが軽くなっていくことがあります。
私は、そのような変化が理想なのではないかと思っています。
【コラム:AIとの付き合い方】
親からの言葉が認知の歪みにつながることがあるように、現代ではAIから繰り返し受ける提案も、「自分はこういう人なんだ」という思い込みを、無意識のうちに強めてしまう可能性があると私は感じています。
私自身も文章をまとめる際にAIを使っていますが、「こちらの方があなたらしいですね」といった提案を受けることがあります。
これは便利な一方で、繰り返し受けているうちに、自らAIが示した型(レッテル)に自分を当てはめてしまうこともあるのではないかと思っています。
大切なのは、AIの提案をそのまま受け入れるのではなく、あくまで一つの参考として、適度な距離感を持つことだと思います。
認知の歪みの修正は再発予防につながる
認知の歪みの修正は、再発予防につながる可能性があります。
近年では、心の不調を感じて、メンタルクリニックを受診する人も増えています。
現在の日本では、こうしたクリニックでの対処法は、主に薬物治療が中心となっています。
そういうものだと当たり前に受け入れるのではなく、ここで一度立ち止まって考えてみてもらいたいのです。
薬は、気分に関わる神経伝達物質やホルモンの働きを調整し、つらい症状を和らげる治療です。
では、その憂うつな気持ちは、どこから生まれているのでしょうか?
その原因が変わらなければ、
「気分が落ち込む → 薬を飲む」
このサイクルを繰り返すことになります。
薬を飲み続けることに抵抗がある人もいるのではないでしょうか?
もし、根本原因である「憂鬱な気分」そのものが改善されれば、薬に頼る必要も少なくなるかもしれません。
精神科医デビッド・バーンズ氏の著書でも紹介されているように、アメリカでは、こうした「憂鬱な気分」へのアプローチとして、
- 物事の捉え方を見直す「認知療法」
- コミュニケーションスキルを身につける「ソーシャルスキルトレーニング」
などが、取り入れられています。
そして、こうしたアプローチにより、症状の再発率が低下したという報告もあります。
メンタルの不調は再発しやすいと言われていますが、原因となる考え方のクセにも向き合うことで、薬に頼る機会を減らし、再発の予防につながる可能性があります。
もちろん、状況によって薬に頼ることは必要です。
ですが、長い目で見て心身ともに健康に過ごすためには、ぜひ知っておいてもらいたい考え方だと思っています。
そして、この知識は、実際にメンタルの不調を感じている人だけでなく、より軽やかに生きるためにも知っていて損はないものだと私は思っています。
嫌な環境から離れて気づくこともある

認知の歪みの修正は重要ですが、環境の影響も大きく、離れたことで初めて気づけることもあります。
以前の私は「自分の考え方を変えればいい」と思っていました。
しかし、今振り返ると、傷つき続ける環境の中では、それだけでは難しかったように思います。
実際に、私自身、環境を変えてから、大きな気づきがありました。
以前は、SNSで投稿の反応が少なかったり、誰かに無視されたように感じたりすると、
「自分がダメだからだ」
「嫌われたのかもしれない」
と、それが当たり前の反応になっていました。
でも、今は違います。
「そういうこともあるよね」
「では、もっと伝わるようにするにはどうしたらいいだろう?」
そんなふうに、次の行動へ意識を向けられるようになっていました。
これは、「よし、考え方を変えよう」と努力した結果ではありません。
気づいたら、自然とそう考えられるようになっていたのです。
振り返ると、その大きなきっかけは、私にとってストレスの大きかった環境から距離を置いたことだったように感じています。
悩みごとから距離を置いた途端、「なんであんなことであれほど悩んでいたんだろう」と感じた経験はありませんか。
それと同じように、人や環境から少し距離を置くことで、視野が広がり、それまで見えていなかったことに気づける場合があります。
私にとっても、それは自分の考え方や置かれていた状況を客観的に見つめ直す、大きなきっかけになりました。
以前は、親から受けた言葉や態度が、今も自分に向けられているような感覚がありました。
ですが、離れて時間が経つにつれ、その感覚は少しずつ薄れていきました。
今では「そこにあるもの」というより、「昔の出来事を思い出す」という感覚へと変わっています。
その変化とともに、自分を責める考え方も、自然と弱くなっていったように感じています。
もちろん、離れることは簡単ではありませんでした。
離れることの苦しさは、痛いほど分かっています。
相手と過ごした時間が長いほど、その苦しさは大きくなります。
「相手のためにやってきたことは、すべて無駄になってしまうのだろうか。」
「ここまで頑張ってきた自分が、あまりにもかわいそうだ。」
そんなことを何度も考えました。
私自身、コロナ後遺症で命に関わるほどの症状を経験したとき、その中で「それでも大切にされなかった」という出来事が重なったことで、ようやく離れる決心がつきました。
こんなことになるまで、一歩踏み出すことが出来ませんでした。
そうした経験も踏まえたうえで、今では、もし自分を傷つけ続ける環境にいるのであれば、「離れる」という選択肢も、自分を守る一つの方法だとも思っています。
環境を変えることと同時に、自分の考え方のクセにも気づいていくことが、本当の意味で前へ進むことにつながるのではないかと感じています。
環境の影響は大きいですが、認知の歪みをはじめとしたこうした知識は、自分を客観的に見つめ直すきっかけになります。
考え方のクセが強くなると、視野が狭くなり、自分がどのような環境にいるのか、何が自分を苦しめているのかに気づきにくくなってしまうことがあるからです。
コロナ後遺症になる以前から、私は数年間、この問題と向き合ってきました。
その積み重ねがあったからこそ、今は以前よりもずっと楽な気持ちで過ごせるようになっています。
この記事が、ご自身の考え方や置かれている環境を見つめ直す、小さなきっかけになれば嬉しいです。
もしご要望があれば、当時私が具体的に取り組んできたことや、考え方を少しずつ変えていく中で役立った方法についても、別の記事でお話ししたいと思っています。
実は、認知の歪みに気づくだけで気持ちが楽になる人もいます。
一方で、状況によっては、それだけでは十分ではない場合もあると、私は感じています。
ご感想やコメントでお知らせいただけたら幸いです。
まとめ:知識は気づきの土台になる
認知の歪みをまとめると、次の4つになります。
- 認知の歪みは誰にでもある
- 気づくことで選択肢が増える
- 環境・体験も影響する
- 必要なら離れる選択もある
この「認知の歪み」や「言葉の影響」を知ることは、あなた自身を救うだけではありません。
まずは、自分自身の心や体を楽にするための視点になります。
そして、その考え方は大人だけでなく、子どもとの関わりにも影響します。
「あなたはダメね」「どうしてできないの?」といった何気ない言葉の決めつけは、子どもの心に強い警戒心や思考のクセを残してしまうことがあります。
その積み重ねが、将来の生きづらさや心身の不調につながる可能性もあります。
私が親から受けてきた苦しみを、次の世代へ繋げないためにしていただきたいと思っています。
この記事で共有した知識が、ご自身の体調や環境を見つめ直す小さなきっかけとなり、そして大切な家族の未来を守るヒントになれば、とてもうれしいです。
あとがき
認知の歪みに気づき、環境から距離を置く中で、少しずつ気持ちは楽になっていきました。
ですが、本当に自分が変わったと実感したのは、コロナ後遺症で命を失うかもしれないと感じた経験がきっかけでした。
その経験をしたことで、私の中では、それまで大きく見えていた悩みが、以前ほど大きなものではなく感じられるようになりました。
「どうせいつかは人生を終える日が来るのなら、自分の好きなように生きてみよう。」
「やりたいことをやってみよう。」
そんなふうに考えられるようになった途端、それまでとはまったく違う景色を見ているような感覚になりました。
そう考えると、コロナ後遺症で苦しんだ数年間にも、意味があったのかもしれないと今では感じています。
人生は、何がきっかけで変わるのか、本当に分かりません。
当時の私は、数年後にこんな気持ちでこの記事を書いているとは想像もしていませんでした。
当時は、毎日こんなに不快な症状が続くなら、人生を終わらせた方が楽なのではないか、そんな思いが何度も頭をよぎっていたのを覚えています。
しかし今は、体調が安定しただけでなく、生き方そのものが以前よりずっと楽になりました。
もし今、苦しみの中にいる方がいましたら、その苦しみがずっと続くとは限らないという視点も、心の片隅に置いていただけたら嬉しく思います。
お読みいただきありがとうございました。
この記事が少しでもお役に立ちましたら、今後も食や健康、自然な暮らしに関する情報発信を続けるための活動を応援していただけると励みになります。
いただいた応援は、より良い記事作りや情報発信のために大切に活用させていただきます。
参考文献・引用元(詳しく学びたい方へ)
この記事で解説した内容は、私自身の経験に加え、以下の信頼できる文献をベースにしています。
デビッド・D・バーンズの著書など参考書籍
一歩踏み込んだ仕組みや、より具体的な実践事例をじっくり確認したいときは、ぜひこれらの本も読んでみてください。
いやな気分よ さようなら[デビッド・D・バーンズ 著]
※ 書籍タイトルはそのまま記載しています。紹介はあくまで参考情報であり、内容の効果を保証するものではありません。
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