自然は神様からの贈り物。
こんにちは、ナチュラルトレードライフです。
私たちの身の回りには、どれほど多くの化学物質があるか、想像したことはありますか?
私が子どもの頃と比べると、ライフスタイルの変化とともに、私たちが化学物質に触れる機会は大きく増えたように感じます。
例えば、
- 衣服:綿や麻 → フリースなどのアクリル製品
- 飲み物:魔法瓶の水筒 → ペットボトルのお茶
- 掃除道具:雑巾 → クイックルワイパー
- 調味料:瓶や缶 → ペットボトル容器
以前は、「もったいないおばけが出るよ」と言われたように、物を大切にする文化が身近にありました。
その頃と比べると、使い捨ての商品が増え、暮らしはとても便利になりました。
しかし、その便利さの裏側では、私たちの健康や環境への影響も無視できないものになっています。
もしかすると、毎日何気なく使っているものが、知らないうちに体へ負担をかけているかもしれません。
この記事では、私たちの身近にある化学物質が、体や環境にどのような影響を与えているのかを、一緒に見ていきたいと思います。
※ 本記事は、木村-黒田純子医学博士・神山美智子氏の著書を参考文献として作成しています。
内容の監修・推薦を受けたものではありません。
食べ物から取り込まれる化学物質
まず、はじめに食べ物に含まれる化学物質にどんなものがあるのか、探っていきましょう。
魚介類
最近あまり耳にしなくなりましたが、数十年前に「環境ホルモン」と呼ばれる化学物質が大きな社会問題となりました。
ダイオキシンやPCBなどは、当時「環境ホルモン」としても注目された化学物質で、毒性が高く、環境中で分解されにくいという特徴があります。
しかし、生産が規制されてから数十年が経った現在でも、こうした化学物質が血液や尿などから検出されることが調査で報告されています。
では、なぜ今でも体内から検出されるのでしょうか。
その理由の一つは、これらの化学物質が環境中で非常に分解されにくいことです。
一度、海や河川、土壌へ放出されると、長い年月をかけても残り続けることがあります。
さらに、海洋にはマイクロプラスチックが広く存在しており、その表面に残留性有機汚染物質が吸着することもあります。
魚介類は餌と一緒にこれらを取り込み、体内に蓄積することがあります。
また、海洋には残留性有機汚染物質だけでなく、水銀などの重金属も存在しています。
特に、ダイオキシンなどの脂溶性の化学物質は、魚介類の脂肪に蓄積しやすいことが知られています。
また、水銀は大型魚ほど蓄積しやすい傾向があります。
魚にはDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)など、健康に役立つ栄養素が豊富に含まれています。
なんとももどかしい状況です。
マグロなどの大型魚よりも、アジやイワシ、サバなどの小型魚は、一般的に有害物質の蓄積が少ないとされています。
また、脂肪分の少ない白身魚を選ぶことも、一つの方法ではないでしょうか。
食品容器から溶け出す化学物質(ビスフェノールA)
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環境ホルモン作用が確認されているものの中に「ビスフェノールA(BPA)」があります。
使用されている容器を加熱したり、酸性・油性の食品を長期間接触させたりすると、ビスフェノールAが食品へ移行する可能性があります。
「ビスフェノールA」は、動物実験で、生殖器の発達異常、代謝異常、発達障害を起こすという報告が多数されており、海外では、使用禁止や規制を行っている国もあります。
「ビスフェノールA」は、次のような製品に含まれています。
- ポリカーボネート製の食器
- 缶詰や紙パックのコーティング
- その他プラスチック製品
私たち個人としてできる対策としては、以下のような方法があります。
- プラスチック製の食器の加熱に気をつける。
- BPAフリーと表示された容器を選ぶ。
- Tetra Recart(テトラ・リカート)マーク※1のついているものを選ぶ。
※1 ビスフェノールA(BPA)を含むエポキシ樹脂コーティングを使用していないため、BPAフリーの容器として知られています
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農薬
実は、日本では海外と比べると、多くの農薬が使用されています。
農薬の種類や体への影響については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 家庭菜園のメリットとは?|昔の野菜と現在の栄養・農薬の違い
食品添加物
食品添加物として認可されているものは数千種類を超えており、私たちは知らないうちに日々の食事から摂取しています。
食品添加物には、保存性や見た目を良くする目的で使用されるものがある一方、健康への影響が懸念されている成分もあります。
食品添加物の種類や、選ぶ際のポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 食品添加物は本当に危険?元メーカー社員が考える選び方の基準
▶ 食品添加物の危険性とは?|専門家が懸念する成分を徹底解説
空気から吸い込む化学物質
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呼吸から環境化学物質を取り込む場合、肺に入った化学物質は、食べ物から取り込むときと違い、解毒機能を持つ肝臓を通さずに、直接血管に入り、全身に送られてしまうので、より注意が必要です。
屋外の化学物質
化学製品の製造や化石燃料の燃焼などによって、さまざまな化学物質が環境中へ放出されています。
例えば、次のようなものが挙げられます。
- 排気ガス
- PM2.5
- 重金属
- 農薬の飛散
これらの化学物質を吸い込むことで、呼吸器や循環器への影響が指摘されているほか、アレルギー症状との関連が調査されているものもあります。
大気汚染については、個人でできる対策は限られていますが、私自身は、野草を摘む際に排気ガスの影響を受けにくい場所を選ぶなど、できる範囲で工夫しています。
また、重金属については、古い水道管などの影響により、水道水へ混入する可能性が指摘されています。
そのため、私は浄水器を使用しています。
以前は「日本の水道水はそのまま飲める」と言われることが多くありました。
しかし、設備の老朽化や環境の変化などを踏まえると、思い込みにとらわれず、情報をアップデートしながら判断していくことが大切だと感じています。
屋内の化学物質
私たちは、屋外だけでなく、屋内でもさまざまな化学物質に囲まれて生活しています。
- 住宅建材や家具に使用されるホルムアルデヒド
- 殺虫剤やシロアリ駆除剤
- 難燃剤が使用されたカーテン、家具、寝具、子ども服、家電製品など
- 人工香料
「家を守るため」「安全のため」という目的で使われています。
一方で、一部の化学物質については、環境ホルモン作用や甲状腺ホルモンへの影響などが懸念されているものもあります。
特に人工香料などの揮発性の化学物質は、直接脳へ伝わるため、注意したいものです。
こういった「メリット」と「デメリット」をどう受け止めていくか、一旦立ち止まって考えてみたいものです。
皮膚から触れる化学物質
皮膚から取り込む化学物質にもさまざまな種類があります。
- 化粧品(日焼け止めなど)
- 薬用せっけん
- 洗顔フォーム
- シャンプー・リンス
- 柔軟剤・芳香剤
- 消毒剤
- 除菌シート
化粧品の防腐剤として使用されるパラベン類や、日焼け止めに使用されるベンゾフェノン類の一部には、環境ホルモン作用が懸念されているものがあります。
また、除菌シートや消毒剤は感染症対策に役立つ一方で、皮膚への刺激が強く、手荒れなどの皮膚障害を起こすことがあります。
成分によっては、生殖毒性などが指摘されているものや、誤飲による健康被害が報告されているものもあります。
コロナ禍では、消毒液を頻繁に使用し、手荒れに悩まされた方も多かったのではないでしょうか。
私自身も、当時は恐怖心からリスクとメリットのバランスを冷静に考えられず、過度に消毒を意識していました。
不安が強いと、物事を極端に捉えてしまうことがあります。
だからこそ、情報を冷静に受け止め、メリットとデメリットの両方を考えながら判断することが大切だと感じています。
身近な生活用品に含まれる化学物質
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ここでは、「どこから入るか」ではなく、「身近な製品にはどのような化学物質が使われているのか」を紹介する章にします。
- フッ素加工フライパンやアルミ鍋
- マイクロプラスチック
- 歯磨き粉
フッ素加工をされているフライパンは、具材がくっつかないため、便利です。
私もずっと使い続けていました。
しかし、熱しすぎたり、表面が劣化したりすると、有機フッ素化合物が放出される可能性があるため、取り扱いには注意が必要です。
また、アルミ鍋に酸性の食べ物を入れると、鍋からアルミニウムイオンが溶け出すことがあります。
酸性のお酢や、アルカリ性のこんにゃく、重曹などの食品を使用すると、アルミニウムイオンが溶け出しやすいため、使用する際は気をつけたいところです。
黒田医学博士の著書では、アルツハイマー病患者の脳内から高いアルミニウム濃度が検出されたとする研究報告が紹介されています(因果関係が証明されたものではありません)。
マイクロプラスチックは、プラスチック製品が分解されずに細かい粒子となったものです。
一部には環境ホルモン作用が懸念される化学物質を含むものもあります。
これらを取り込んだ魚介類を食べることで、私たちも体内へ取り込む可能性があります。
また一見、プラスチックとわからないマイクロプラスチックもあります。
洗顔や歯磨き粉に入っているつぶつぶです。
さらに、歯磨き粉に含まれるサッカリンNaは、添加物として認可されていたものが、一度禁止され、再認可されています。
不純物の問題とされていますが、原料表示を確認しながら、自分に合った製品を選ぶことも一つの方法です。
腸脳相関という考え方
近年、脳と腸内細菌叢の関わりについての研究が進み、注目を集めています。
脳と腸内細菌叢(腸内フローラ)の関係
緊張すると、お腹が痛くなった経験がある方も少なくないのではないでしょうか。
これは、脳と腸がお互いに影響を及ぼし合っているためです。
そして、この脳と腸のつながりには、腸内細菌叢(腸内フローラ)が重要な役割を担っていることがわかってきました。
動物実験では、腸内細菌叢を持たない場合、記憶や学習に重要な神経の成長が妨げられました。
一方で、善玉菌を与えたところ、神経の成長が回復したという結果が報告されています。
抗菌・殺菌成分や抗生物質が腸内細菌叢に与える影響
腸内細菌叢が乱れる原因として、次のようなものがあります。
- 抗生物質の乱用
- 除菌剤・殺菌剤
- 除草剤・殺虫剤などの農薬
適切な抗菌薬(抗生物質)の使用は、細菌感染症の治療に欠かせません。
一方で、必要以上の使用は腸内細菌叢に影響を与える可能性があります。
また、家畜にも抗菌剤が使用されることがあり、食事を通して抗菌剤が残留した食品を摂取する可能性についても知っておきたいところです。
さらに、無差別に細菌を不活性化する除菌剤や殺菌剤を過度に使用すると、皮膚の常在菌のバランスが乱れ、健康に影響を及ぼすことがあります。
黒田医学博士の著書では、特にアトピー性皮膚炎と皮膚・腸内細菌叢のバランスとの関わりが指摘されており、過度な除菌が症状に影響する可能性についても触れられています。
症状には個人差があるため、気になる方は医師にご相談ください。
「体から出す」という考え方
このように私たちの身の回りには、多くの化学物質が存在しています。
そのため、すべてを避けるというのは、現実的ではありません。
化学物質をなるべく避けることも大切ですが、体を整えるという点でのアプローチに目を向けることも大切です。
- バランスの良い食事で腸内細菌叢を整える。
- 排出するような性質をもつ食材を取り入れる。
このような食事の工夫をしてみるのも一つの対策になります。
腸内細菌叢を整える食事
腸内細菌叢を整える食材を積極的に取り入れ、体内環境を整えます。
- 善玉菌を増やすプレバイオティクス:食物繊維・オリゴ糖
- 発酵食品
- ポリフェノール
- 適度な運動
排出をサポートする食材
- お通じをよくする
- 汗をしっかりかく
- 重金属の排出との関連が研究されている食材(パクチーなど)を摂る
(※効果を保証するものではありません) - 必要なミネラルで体の中を満たす
- 体の中の解毒機能を高める
また、体から化学物質の排出を促すことも大切です。
食物繊維などをしっかり摂り、お通じをよくすることで、一部の化学物質の排出を促すことができます。
また、汗をかくことでも一部の化学物質が排出されるため「半身浴」「適度な運動」などを心がけ、代謝をよくすることも大切です。
パクチーなど、重金属の排出との関連が研究されている野菜を意識して摂ることも一つの方法です。
これらの野菜や自然塩から必要なミネラルを十分に摂ることで、体内のミネラルバランスが保たれます。
必要なミネラルが満たされていると、一部の重金属と吸収の段階で競合するため、重金属を取り込みにくくなり、体を守ることにもつながります。
体には本来、不要なものを外へ出そうとする働き(解毒機能)が備わっているといわれており、その働きに関わる栄養素として「グルタチオン」が知られています。
グルタチオンは、キャベツや大根などのアブラナ科の野菜に多く含まれています。
また、カツオやマグロ、イワシ、サバ、卵などに含まれる「セレン」は、グルタチオンの働きと関連があるミネラルとして研究されています。
こうした食品をバランスよく食事に取り入れることも、一つの工夫として考えられます。
化学物質を無理に避けようとするだけではなく、体を整えることで、化学物質の影響を受けにくい状態を目指すという考え方もあります。
まとめ
お読みいただき、どのような感想をお持ちになったでしょうか。
思っていた以上に、私たちは多くの化学物質に接して生活していることに気づいた方も多いのではないかと思います。
私も初めてこの事実を知ったときは、「じゃあ、どうしたらいいの? 何も食べられないし、生活もしづらくなる」と感じました。
実際、現代では化学物質と切り離して生活することは、ほとんど不可能です。
だからこそ、「すべてを避けよう」と考えるのではなく、「自分にできることから少しずつ取り組む」という考え方が大切だと思っています。
例えば、
- フッ素加工のフライパンを鉄製やステンレス製に変える
- 歯磨き粉を、しゃぼん玉石けんなど添加物の少ないものに変える
- 食事で腸内細菌叢を整えたり、体の解毒機能を支える栄養を意識する
一つひとつは小さな変化かもしれません。
しかし、その積み重ねが、将来の健康や環境への負荷を考えるきっかけにもなるのではないでしょうか。
完璧を目指す必要はありません。自分が無理なく続けられることから、一歩ずつ取り入れていくことが大切です。
農薬や食品添加物については、記事の途中でもご紹介した通り、それぞれ別記事で詳しく解説していますので、気になった方はぜひあわせてご覧ください。
これからも「知る」ことから始まる小さな一歩を、一緒に積み重ねていきましょう。
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参考文献・引用元(詳しく学びたい方へ)
この記事で解説した内容は、以下の信頼できる文献をベースにしています。
水野玲子氏・木村-黒田順子著書など参考書籍
より詳しい内容や、それぞれの著者の考え方について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
地球を脅かす化学物質[木村-黒田純子 著]
情報が食の安全を守る[神山美智子 山口英昌著]
【ご注意】
この記事は、参考文献や公的資料などをもとに、私自身が学び、考えた内容をまとめたものです。
さまざまな見解がありますので、一つの考え方・視点として読んでいただければ幸いです。

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