ビタミンB6の働き|たんぱく質代謝と神経伝達物質合成に関わる

ビタミンB6アイキャッチ ビタミン・ミネラル事典

皮膚炎を予防する成分として発見されたビタミンです。
主に、たんぱく質からエネルギーを作る過程で必要な酵素の働きを助けています。

※ 本記事は、藤川徳美医師・中村丁次医学博士・五関正江歯学博士の著書を参考文献として作成しています。
内容の監修・推薦を受けたものではありません。

特徴と作用

  • たんぱく質代謝、アミノ酸代謝に重要な栄養素
  • 神経伝達物質※1の合成に関わる
  • 免疫機能の維持に働く
  • 皮膚や粘膜の正常な働きを維持する
  • 動脈硬化との関連が指摘されているホモシステインの代謝に関わる
  • 子どもの正常な成長・発達に必要なビタミン
  • 腸内細菌によって体内でも作られる
  • 水に溶けやすい
  • 光に弱い

※1 神経伝達物質:神経細胞どうしの情報伝達を担う化学物質。セロトニン、ドーパミン、GABA、グルタミン酸などがある。

どれくらい必要?

18〜64歳の成人のビタミンB6の摂取基準は、以下のとおりです。

厚生労働省の基準(推定平均必要量・推奨量)分子栄養学の参考値(最低必要量)
推定平均必要量:男性1.2mg/日、女性1.0mg/日
推奨量:男性1.5mg/日、女性1.2mg/日
25mg/日
藤川徳美『すべての不調は自分で治せる』、厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2025年版)』をもとに作成。
※「分子栄養学の参考値」の摂取量は、藤川医師の著書に記載された欧米のオーソモレキュラー関連書籍での摂取量を参考にしています。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、ビタミンB6の耐容上限量が設定されています。
18〜64歳の成人の耐容上限量は、年齢や性別によって45~60mg/日です。

※ 妊娠中は、ビタミンB6の推奨量が増加します。

不足するとどうなる?

  • 皮膚炎(日光に当たった皮膚が赤くなり、水疱や灼熱感、強いかゆみなどが生じる)・口角炎・舌炎などが起こる
  • リンパ球が減少し、免疫機能が低下する
  • 手足のしびれなどの末梢神経症状が現れる場合がある
  • 腎臓結石との関連がある
    (ビタミンB6はシュウ酸の生成に関わる代謝にも関与しています。不足するとシュウ酸の生成が増える可能性があり、シュウ酸カルシウム結石との関連が指摘されています。)

過剰に摂るとどうなる?

通常の食生活で、ビタミンB6を摂りすぎることはほとんどありません。

一方、中村丁次医学博士の著書によると、サプリメントなどからビタミンB6を1日200~500mg摂取し続けると、手足のしびれや感覚の異常、筋力低下などを伴う末梢神経障害が起こることがあると紹介されています。

また、同書では、腎臓結石のリスクについても指摘されています。

拮抗・相互作用・飲み合わせ

【一緒に摂るとよい成分:ビタミンB2】

ビタミンB2がビタミンB6を活性化します。

藤川医師が紹介する必要量と摂り方

 【必要量】
  ビタミンB6:100~500mg/日

 【摂り方】
  ビタミンB6単体ではなく、ビタミンB群として摂取することを推奨しています。

【サプリ摂取例】
藤川医師の著書では、B50コンプレックス※2を1日2~3回に分けて摂取する方法が紹介されています。

B50コンプレックスを遅い時間に摂取すると、不眠につながることがあるため、できるだけ早い時間に摂取するよう勧めています。

※ 上記は藤川医師の著書に記載された摂取量・摂取例であり、一般的な推奨量を示すものではありません。
高用量のビタミンB群サプリメントを摂取する際は、成分や含有量に注意が必要です。
特に、ビタミンB6・ナイアシン・葉酸は、過剰摂取による健康リスクがあるため、摂取量に気をつけましょう。

※2 B50コンプレックスは、ビタミンB群を複数含むサプリメントです。製品によって成分や含有量が異なります。
iHerbなどの通販サイトで購入できます。

✅チェック

ビタミンB6は、厚生労働省の食事摂取基準と、藤川医師が紹介する必要量に大きな違いがあります。
藤川医師が紹介する必要量には、厚生労働省が設定する耐容上限量を超える量が含まれています。
それぞれの基準の違いを理解し、安全性にも注意することが大切です。

食品から摂るなら

種実類や穀類、肉のレバー、まぐろやかつおなどの魚の赤身に多く含まれています。

食品分類食品1食分のビタミンB6の目安量
肉類牛レバー1食分(80g):0.71mg
〃鶏むね肉1/2枚(100g):0.57mg
鶏レバー1食分(80g):0.52mg
〃鶏ささみ2本(80g):0.50mg
魚介類くろまぐろ刺し身6切れ(80g):0.68mg
〃かつお刺し身5切れ(80g):0.61mg
〃まさば1/4尾(80g):0.47mg
種実類ピスタチオ10粒(10g):0.12mg
〃くるみ5粒(20g):0.10mg
野菜類パプリカ(赤)※31/2個(60g):0.22mg
〃にんにく2かけ(10g):0.15mg
出典:五関正江『ビタミン・ミネラルがよくわかる本』を参考に作成。
※ 含有量が多く、日常的に取り入れやすい食品を中心に掲載しています。

※ 3:パプリカは色によってビタミンの含有量が異なります。ビタミンCも赤パプリカに多く含まれています。

効率よく摂るには?

植物性食品に含まれるビタミンB6は、動物性食品に含まれるものと比べて体内での利用率が低いため、肉や魚などの動物性食品から摂ると効率的です。

食べ合わせ

【一緒に摂りたい組み合わせ】

ビタミンB6を活性化させる:鶏ささみとパルメザンチーズ、鶏むね肉と牛乳
ビタミンB2がビタミンB6を活性化します。
ビタミンB6を含む鶏ささみに、ビタミンB2が豊富なパルメザンチーズを組み合わせるのもおすすめです。
また、鶏むね肉と牛乳を使ったシチューも、ビタミンB6とビタミンB2を一緒に摂れるメニューです。

【ビタミンB6を効率的に摂れるおすすめメニュー】

  • 牛レバーとニラ・もやしの炒め物
  • 鶏むね肉とパプリカの炒め物
  • 鶏ささみのチーズ焼き
  • かつおのたたき
  • シチュー

調理・保存のポイント

ビタミンB6は水に溶けやすく、熱や光にも弱いため、調理や保存によって損失することがあります。

冷蔵庫や冷暗所で適切に保存し、手早く調理しましょう。
ゆでる場合は、ゆで汁も料理に活用すると、損失を抑えられます。
また、冷凍保存や加工によっても減少することがあるため、鮮度のよい魚や肉を選ぶことも意識してみましょう。

摂取を意識したいタイプ

  • たんぱく質の摂取量が多い人
    ビタミンB6は、たんぱく質やアミノ酸の代謝に関わる栄養素です。
    たんぱく質の摂取量が多い人は、必要量も増える可能性があるため、ビタミンB6を含む食品を意識して取り入れましょう。
  • アレルギー症状が気になる人
    ビタミンB6は免疫機能の維持に関わる栄養素です。
    アレルギー反応発症に関係していると考えられており、アレルギー症状の緩和に役立つことが期待されています。
  • 妊婦・授乳婦の人
    ビタミンB6は、たんぱく質の代謝や神経機能などに関わる大切な栄養素です。
    妊娠中や授乳中は必要量が増えるため、魚、肉、バナナなど、ビタミンB6を含む食品をバランスよく取り入れましょう。
  • 経口避妊薬を常用している人
    経口避妊薬を常用している人は、ホルモンの影響により、ビタミンB6が欠乏しやすくなる※4とされています。
  • 動脈硬化との関連が指摘されているホモシステインの代謝を意識したい人
    ビタミンB6は、葉酸やビタミンB12とともに、動脈硬化との関連が指摘されているホモシステインの代謝に関わっています。

ただし、ビタミンB6の摂取によって、アレルギー症状が緩和されたり、動脈硬化の予防につながったりすると断定されるものではありません。

※4 中村丁次監修『栄養の基本がわかる図解事典』参考

📝補足:サプリや市販薬で手軽に補いたい場合

チョコラBBプラスは、肌あれ、にきび、口内炎などの改善や、疲れたときのビタミンB2補給を目的としたビタミン剤です。ビタミンB2やビタミンB6などが配合されています。
ビタミンB群を補う選択肢のひとつとして、身近な薬局やドラッグストアなどで購入できます。

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参考文献・引用元(詳しく学びたい方へ)

この記事で解説した内容は、以下の信頼できる文献をベースにしています。

参考文献・引用元(詳しく学びたい方へ)

この記事で解説した内容は、以下の信頼できる文献をベースにしています。

藤川徳美医師・中村丁次医学博士の著書など参考書籍

より詳しい内容や、それぞれの著者の考え方について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

すべての不調は自分で治せる[藤川徳美 著]
メガビタミン健康法[藤川徳美 著]
正しく知れば体が変わる!栄養素の摂り方便利帳[中村丁次 著]
栄養の基本がわかる図解事典[中村丁次 著]
ビタミン・ミネラルがよくわかる本[五関正江 著]
栄養素図鑑と食べ方テク[中村丁次 著]

データ引用・参照元

記事内の客観的な事実や統計については、以下の公的機関および専門データを参照しています。

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 | 厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html

【ご注意】
この記事は、ビタミンに関する一般的な情報を提供することを目的としています。
病気の診断・治療・予防を目的としたものではなく、医師などの専門家による診断や治療に代わるものではありません。
栄養素の必要量や体への影響には個人差があります。健康状態や食生活に合わせて参考にしてください。
体調に不安がある場合や、症状が続く場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。

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