ビタミンB1の働き|糖質からエネルギーを作り、神経を助ける

ビタミンB1アイキャッチ ビタミン・ミネラル事典

ビタミンB1は、糖質がエネルギーに変わるのをサポートすることから、ご飯を主食とする日本人には欠かせないビタミンです。

※ 本記事は、藤川徳美医師・中村丁次医学博士・五関正江歯学博士の著書を参考文献として作成しています。
内容の監修・推薦を受けたものではありません。

特徴と作用

  • エネルギー代謝、とくに糖質代謝に重要な栄養素
  • 脳へのエネルギー供給に関わり、脳や神経の機能を正常に保つ
  • 皮膚や粘膜を正常に保つのを助ける
  • 腸内細菌によって体内でも作られる
  • 水に溶けやすい
  • 熱に弱い

どれくらい必要?

18〜64歳の成人のビタミンB1の摂取基準は、以下のとおりです。

厚生労働省の基準(推定平均必要量・推奨量)分子栄養学の参考値(最低必要量)
推定平均必要量:男性0.8mg/日、女性0.6mg/日
推奨量:男性1.1~1.2mg/日、女性0.8~0.9mg/日
25mg/日
藤川徳美『すべての不調は自分で治せる』、厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2025年版)』をもとに作成。
※「分子栄養学の参考値」の摂取量は、藤川医師の著書に記載された欧米のオーソモレキュラー関連書籍での摂取量を参考にしています。

不足するとどうなる?

  • エネルギーの生産が滞り、倦怠感や食欲不振
  • 手足のしびれや反射神経の異常
  • 慢性的な不足は、精神的不安定と運動神経の低下をもたらす

※ ビタミンB1が不足すると糖質の代謝がうまく進みにくくなり、エネルギーを十分に作れなくなることで、疲労感などにつながることがあります。

過剰に摂るとどうなる?

ビタミンB1は水溶性で、体内に蓄積されにくいため、通常の食事で摂りすぎる心配はほとんどありません。
ただし、サプリメントなどから過剰に摂取した場合、頭痛やいらだち、不眠などの症状が報告されています。

拮抗・相互作用・飲み合わせ

【一緒に摂るとよい成分:アリシン】
にんにくやねぎ、にらなどに含まれるアリシンは、ビタミンB1と結びついてアリチアミンとなり、ビタミンB1の吸収率が高まります。

藤川医師が紹介する必要量と摂り方

分子栄養学の考え方を実践している藤川医師は著書の中で、ビタミンB群について高用量の摂取を推奨しています。

【推奨量】
ビタミンB1:100~300mg/日

【摂り方】
ビタミンB1単体ではなく、ビタミンB群として摂取することを推奨しています。

【サプリ摂取例】
藤川医師の著書では、B50コンプレックス※1を1日2~3回に分けて摂取する方法が紹介されています。

B50コンプレックスを遅い時間に摂取すると、不眠につながることがあるため、できるだけ早い時間に摂取するよう勧めています。

※ 上記は藤川医師の著書に記載された摂取量・摂取例であり、一般的な推奨量を示すものではありません。
高用量のビタミンB群サプリメントを摂取する際は、成分や含有量に注意が必要です。
特に、ビタミンB6・ナイアシン・葉酸は、過剰摂取による健康リスクがあるため、摂取量に気をつけましょう。

※1 B50コンプレックスは、ビタミンB群を複数含むサプリメントです。製品によって成分や含有量が異なります。
iHerbなどの通販サイトで購入できます。

食品から摂るなら

豚肉がおすすめです。
とくにバラ肉よりもヒレ肉に多く含まれます。

食品分類食品1食分のビタミンB1の目安量
肉類豚ヒレ肉1食分(80g):1.06mg
〃豚もも肉1食分(80g):0.77mg
魚介類うなぎ(かば焼き)1串(100g):0.75mg
〃まだい1切れ(80g):0.26mg
〃紅さけ1切れ(80g):0.21mg
〃たらこ1/4本(25g):0.18mg
穀類そば1食分(180g):0.34mg
〃玄米ごはん1膳(150g):0.24mg
その他ひらたけ1/2パック(50g):0.20mg
出典:五関正江『ビタミン・ミネラルがよくわかる本』を参考に作成。
※ 含有量が多く、日常的に取り入れやすい食品を中心に掲載しています。

効率よく摂るには?

食べ合わせ

【一緒に摂りたい組み合わせ】

吸収を助ける:豚肉とにんにく
豚肉などのビタミンB1を多く含む食品に、アリシンを含むにんにく・にら・ねぎなどを組み合わせるのがおすすめです。

【ビタミンB1を効率的に摂れるおすすめメニュー】

・豚肉とにらの炒め物
・豚肉のにんにく焼き
・豚しゃぶ+ねぎ

調理・保存のポイント

ビタミンB1は水に溶けやすく、熱にも弱いため、加熱時間を短くし、煮汁やスープなどに溶け出したB1も汁ごと摂るのがおすすめです。

摂取を意識したいタイプ

  • 甘いものや糖質を多く摂る人
    ビタミンB1は糖質の代謝に関わるため、偏った食生活にならないよう注意しましょう。
  • お酒をよく飲む
    ビタミンB1はアルコール代謝にも関わります。
    アルコールを多く摂る人は、ビタミンB1が不足するリスクが高まるため、十分な摂取を心がけましょう。
  • 肩こりなど、筋肉の疲労が気になる人
    ビタミンB1は糖質の代謝を助け、エネルギー産生に関わります。
    疲労のもととされてきた乳酸もエネルギー源として再利用されます。
    筋肉の疲労が気になる人は、ビタミンB1を意識して摂りましょう。

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参考文献・引用元(詳しく学びたい方へ)

この記事で解説した内容は、以下の信頼できる文献をベースにしています。

藤川徳美医師・中村丁次医学博士の著書など参考書籍

より詳しい内容や、それぞれの著者の考え方について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

すべての不調は自分で治せる[藤川徳美 著]
メガビタミン健康法[藤川徳美 著]
正しく知れば体が変わる!栄養素の摂り方便利帳[中村丁次 著]
栄養の基本がわかる図解事典[中村丁次 著]
ビタミン・ミネラルがよくわかる本[五関正江 著]
栄養素図鑑と食べ方テク[中村丁次 著]

データ引用・参照元

記事内の客観的な事実や統計については、以下の公的機関および専門データを参照しています。

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 | 厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html

【ご注意】
この記事は、ビタミンに関する一般的な情報を提供することを目的としています。
病気の診断・治療・予防を目的としたものではなく、医師などの専門家による診断や治療に代わるものではありません。
栄養素の必要量や体への影響には個人差があります。健康状態や食生活に合わせて参考にしてください。
体調に不安がある場合や、症状が続く場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。

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